なぜ眠れない?多くの人が抱える睡眠の悩み
「布団に入っても30分以上寝付けない…」 「朝起きても疲れが取れていない…」 「夜中に何度も目が覚めてしまう…」
このような睡眠の悩みを抱えている方は少なくありません。実は、睡眠の質は寝る前の行動によって大きく左右されるのです。
本記事では、看護師で健康オタクの私が推奨する「寝る前のNG習慣5選」と「質の高い睡眠を実現する具体的な方法」を詳しく解説します。明日から実践できる簡単な改善策で、あなたの睡眠ライフを変えていきましょう。
睡眠の質を下げる5つのNG習慣

1. スマホ・パソコンの画面を見続ける
ブルーライトの影響
なぜ寝る前のスマホやパソコンがNGなのでしょうか?
- スマホやPCから発せられるブルーライトは太陽光に近い強い光
 - 脳が「朝だ」と錯覚し、覚醒モードに切り替わってしまう
 - メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が抑制される
 
現代人の睡眠を最も阻害する要因の一つが、デジタルデバイスのブルーライトによる影響です。
情報過多による脳の興奮
- SNSや動画から大量の情報が流れ込む
 - 本来リラックスすべき時間帯に交感神経が活性化
 - 脳が興奮状態となり、入眠が困難になる
 
就寝2時間前からデジタルデバイスの使用を控える
2. カフェイン入り飲料の摂取

主なカフェイン含有飲料
- コーヒー(1杯約80mg)
 - エナジードリンク(1本約80-150mg)
 - 紅茶(1杯約50mg)
 - 緑茶(1杯約30mg)
 
カフェインの作用時間 カフェインの覚醒効果は個人差がありますが、一般的に4-6時間持続します。22時に就寝する場合、午後4時以降のカフェイン摂取は睡眠に影響を与える可能性があります。
午後2時以降はカフェインレス飲料に切り替える
3. 就寝前の激しい運動

なぜNG?
- 激しい運動は交感神経を優位にする
 - 体温が上昇し、覚醒状態が続く
 - アドレナリンの分泌により脳が興奮状態になる
 
筋トレ愛好家は要注意 !「今日筋トレできなかった分を寝る前に…」という気持ちは理解できますが、研究によると1週間程度の休息では筋肉量はほとんど減少しません。
焦ってはいけません。
軽いストレッチやリラックス系ヨガに変更すると睡眠の質向上が期待できる
4. 熱すぎるお風呂に入る

適切な入浴方法
- 温度: 38-40℃のぬるめのお湯
 - 時間: 15-20分程度
 - タイミング: 就寝1-2時間前
 
深部体温のメカニズム
- 入浴により深部体温が上昇
 - 入浴後90分かけて徐々に体温が低下
 - この深部体温が低下していく過程で自然な眠気が誘発される
 
就寝直前の熱いお湯での入浴は避け、就寝時間を見越した計画的な入浴を心がける
5. アルコールの摂取(寝酒)

寝酒の落とし穴
確かにアルコールには一時的なリラックス効果がありますが、睡眠の質を著しく低下させます。
アルコールが睡眠に与える悪影響
- アセトアルデヒド: アルコール分解時に生成される覚醒物質
 - 中途覚醒: 夜中に何度も目が覚める
 - 浅い睡眠: REM睡眠とノンREM睡眠のバランスが崩れる
 - 利尿作用: 夜間頻尿により睡眠が中断される
 
就寝3時間前以降のアルコール摂取は控える
睡眠の質を劇的に向上させる5つの実践法
1. 段階的に照明を調整
夜の照明戦略
- 18時以降:暖色系の照明に切り替え
 - 就寝1時間前:照明を50%以下に調整
 - 就寝30分前:間接照明のみに変更
 
この段階的な調整により、体内時計が自然に睡眠モードに切り替わります。
2. 効果的な就寝前の行動
推奨する就寝前の活動
- 読書: 難解な専門書や少し退屈な内容の本
 - 軽いストレッチ: 5-10分程度の全身ストレッチ
 - 瞑想・呼吸法: 4-7-8呼吸法などのリラクゼーション技法
 - 日記・感謝ノート: 1日の振り返りと感謝の気持ちを記録
 
3. カフェイン摂取のベストタイミング
質の良い睡眠に向けたカフェイン戦略
- 朝6-9時: 覚醒効果を最大限活用し午前中のパフォーマンスUP
 - 午前中: 集中力向上のためのタイミング摂取(眠くなりそうな時間の20分前に摂取)
 - 午後2時以降: 完全にカフェインを断つ
 - 代替飲料: ハーブティー、白湯、カフェインレス飲料
 
4. 理想的な入浴ルーティン
睡眠の質を上げる入浴3ステップ
入浴準備とリラックス環境の整備。浴室にアロマや間接照明などでリラックス空間にするのもお勧め。
38-40℃で15-20分間の入浴。長湯をし過ぎないように気を付けましょう。
軽いストレッチと水分補給でリラックス&クールダウンで徐々に入眠モードに。
5. 睡眠環境の最適化
理想的な寝室環境
- 温度: 16-19℃(少し肌寒いくらいがよく眠れる)
 - 湿度: 40-60%
 - 遮光: 完全な暗闇を作る
 - 騒音対策: 耳栓やホワイトノイズの活用
 
まとめ:今日から始められる睡眠改善アクション

質の高い睡眠は、翌日のパフォーマンスと健康に直結する重要な投資です。以下の優先順位で取り組んでみてください
- 就寝2時間前からスマホ・PCを見ない
 - 午後2時以降のカフェインは摂取しない
 - 計画的な入浴(就寝1-2時間前、38-40℃)
 - 就寝前の激しい運動を避ける
 - アルコールの摂取量・タイミングを見直す
 - 就寝時間に向けて段階的な照明調整
 - リラックス活動の導入
 - 睡眠環境の最適化
 
自身にできる小さな行動から始めて徐々に習慣化していくことで、必ず睡眠の質は改善されます。明日の最高のパフォーマンスのために今夜から実践してみませんか?
※個人差があるため、改善が見られない場合は医療機関への相談をお勧めします。